地球の歴史と生物の進化




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地球46億年

 地球が誕生したのが46億年前。
一言で46億年と言ってもピンとこない。 では、400字詰原稿用紙の1マスを100年としてみよう。

1枚400文字なので用紙1枚は4万年に相当。10枚で40万年、100枚で400万年なので、1千万年は250枚だ。 1億年はその10倍なので原稿用紙2,500枚が1億年になる。20センチほどの厚さなので分厚い百科事典程。 46億年は原稿用紙2,500枚の本が46冊ある事になる。

原稿用紙は1行20文字なのでキリストの時代から現代までは僅か1行だ。 世界最古のメソポタミア文明の時代まで遡っても3行足らず、人類が誕生したのがおよそ20万年前なのでそれでも原稿用紙5枚程。 地球の長い歴史の中では人間の歴史なんてほんの一瞬という事になる。

地球年表

地球年表

 


生物の誕生から進化

 表面が灼熱でドロドロしていた原始の地球。徐々に冷え固まり8億年後に現在の海が誕生し、すぐにバクテリアなどの細菌が出現したと考えられている。
その頃の地球には酸素が無かったが、27億年前に光合成するシアノバクテリアが大量に発生し海中に酸素の増加が始まった。 数億年の間、海中の鉄分が酸化し尽くすと、今度は大気中にも酸素が放出され大気圏が膨張してオゾン層が形成された。およそ20億年前の事。

生物の進化

生物の進化(前半)

それまで 真核生物 身体を構成する細胞内に細胞核という器官を持つ生物。細菌、古細菌以外の生物はすべて真核生物である。 は存在しなかったが、やがて5億4000万年前の カンブリア紀 約5億4000万年前から約4億9000万年前の時代。英国のウェールズのラテン語名「カンブリア」から命名。 になると生物は海の中で爆発的に多様化した。 この突然の進化は「カンブリア紀の生命大爆発」と呼ばれ、様々な無脊椎動物がこの時期に生まれている。その頃、既に弱肉強食が行われていたという。

カンブリア紀の次の時代である オルドビス紀 約4億9000万年前から約4億4000万年前の時代。英国ウェールズ地方に住んでいた古代ケルト部族「オルドウィケス族」より命名。 の終わり頃、顎を持つ魚類が出現している。 シルル紀 およそ4億4000万年前から4億1000万年前の時代。英国ウェールズ地方に住んでいた部族「シルリア族」が名前の由来。 になると陸上にシダ類の植物が出現した。同時期、節足動物も陸上に現れている。

デボン紀 およそ4億1000万年前から3億6000万年前の時代。英国南部のデヴォン州の地層。「魚の時代」と言われている。 にはシーラカンスやサメなどの魚類が繁栄した。また、節足類から昆虫が出現し巨大化していく。 更に、ハイギョなどの肺を持つ魚類から両生類が誕生した。

石炭紀 およそ3億6000万年前から3億年前の時代。名前の由来はこの時代の地層から石炭が多く取れるため。 の後期には両生類から(えら)を持たない 羊膜類(ようまくるい) 羊膜と卵殻をもつ四肢動物で、すぐに竜弓類(りゅうきゅうるい)単弓類(たんきゅうるい)に分かれた。 前者から爬虫類・恐竜類・鳥類が生まれ、後者から哺乳類が生まれている。 が現れる。そして羊膜類から爬虫類が出現した。 石炭紀の終わり頃、菌類が発生している。

生物の進化(後半)

二畳紀 およそ3億年前から2億5000万年前の時代。上下に分かれたドイツの地層が名前の由来。ペルム紀とも呼ばれる。 に入ると羊膜類から哺乳類の祖先が生まれている。陸上植物はシダ類に加え、イチョウやソテツなどの裸子植物が現れた。 三畳紀 およそ2億5000万年前から2億年前の時代。3層に分かれたドイツの地層が名前の由来。最近はトリアス紀とも呼ばれる。 になると繁栄していた哺乳類は衰退し、替わりに大型化した爬虫類が繁栄した。この頃、小型な初期の恐竜が現れている。

ジュラ紀 およそ2億年前から1億4000万年前の時代。フランスとスイスに跨るジュラ山脈から命名。「恐竜の時代」と言われている。 は大型の爬虫類や恐竜、翼竜、海竜、首長竜が繁栄し、後期には被子植物や鳥類の祖先も現れている。

白亜紀 およそ1億4000万年前から6,600万年前の時代。名前の由来は石灰岩の地層から。 には多くの 鳥類 獣脚類に属するため、鳥は恐竜(竜盤類)から進化した可能性がある。 が生まれている。後期になると恐竜類や巨大な爬虫類は絶滅し、やがて新生代になると哺乳類の繁栄を迎える事になる。

さて、カンブリア紀以降、地球上で少なくとも5度の大量絶滅が起こっている。
約4億4370万年前のオルドビス紀・シルル紀の境界(85%が絶滅)、約3億6700万年前のデボン紀・石炭紀の境界(82%の絶滅)、約2億5100万年前の二畳紀・三畳紀の境界(史上最大規模の96%が絶滅)、約1億9960万年前の三畳紀・ジュラ紀の境界(76%が大絶滅)、約6550万年前の白亜紀・古第三紀境界(70%が絶滅)。
海中の酸素激減や激しい火山活動、隕石の衝突など原因は様々考えられるが、いずれも絶滅期を乗り越えた生物がその後大きく繁栄しているのだ。


人類の進化

 カンブリア紀から二畳紀(ペルム紀)までのおよそ3億年を古生代、三畳紀(トリアス紀)から白亜紀までのおよそ2億年を中生代と言う。 中生代の後から現在までのおよそ6,600万年間を新生代と言い、新生代は 古第三紀 約6600万年前から約2300万年前。18世紀に南アルプスの地層を「化石が無い時代」、「古生物の化石が出る時代」、「現生生物の化石が出る時代」の3つに分けられた事に由来。 新第三紀 約2300万年前から約300万年前。 第四紀 約300万年前から現在。 の3つの紀に区分される。

温暖だった古第三紀には様々な哺乳類や鳥類が生まれ、霊長類の祖先も出現している。新第三紀になると徐々に寒冷化が進み、哺乳類は大型化し、種類も激増する。

氷期と間氷期を繰り返す氷河時代になった第四紀、およそ300万年前のアフリカに二足歩行する猿人が現れた。 やがてインドネシアのジャワ原人や中国の北京原人、ヨーロッパや中東の ネアンデルタール人 約30万年前から4万年前に中東・ヨーロッパに住んでいた旧人類の絶滅種。人類に最も近い種族と言われている。 などのヒト科ホモ・エレクトスが次々と出現した。 そして、およそ20万年前のアフリカに“人類”であるホモ・サピエンスが生まれ、ヨーロッパ・アジア・オーストラリア・北米と世界中に生存領域を広げていった。

蛇足であるが、ネアンデルタール人は服を着て生活しており、石器や火を使う人類に最も近い種族だった。洞窟に壁画を残していたり芸術的な才能があったとも言われている。 人類とも交配しており、欧州人はネアンデルタール人のDNAを約2%持っている事が知られている。


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