基本データ
脚本
佐々木 守
監督
実相寺 昭雄
技術監督
高野 宏一
放送日
昭和41年10月23日
視聴率
37.4%
ナレーター
石坂 浩二
ロケ地
神奈川県多摩川・宿河原
東京都TBS会館
東京都目黒区総合庁舎
東京都丸の内
東京都下代田児童遊園
東京都月島第二児童公園
登場怪獣
ガヴァドン
キャスト
ムラマツ隊長
小林 昭二
ハヤタ隊員
黒部 進
アラシ隊員
石井 伊吉
イデ隊員
二瓶 正也
フジ・アキコ隊員
桜井 浩子
土管の管理人
原 保美
ムシバ
川田 勝明
タカシ
内野 惣次郎
ゼロ戦
金子 吉延
サスケ
橋本 有史
オバケ
佐藤 継知夫
チャコ
岩井 敏枝
制作№
14
ストーリー
怪獣の絵を描いて遊ぶ小学生の子供たち。 様々な怪獣が描かれる中でみんなに笑われるオタマジャクシのような絵があった。 絵を描くのが苦手なムシバ君の作品だった。 放課後、でかくなりゃ怖いかも知れない、と空き地に積み上げられたコンクリートの土管に大きなガヴァドンを描いたムシバ君。
その夜、東大の宇宙線研究所から地球に降り注いでいる宇宙線の中に奇妙な変動があったと科学特捜隊本部に通報が入った。
翌日、公園には巨大な怪獣が出現していた。それはムシバ君が描いたガヴァドンだった。
「コラ! 土管に落書きをしたのはお前たちか!」
土管の管理人の髭おやじが子供たちに詰め寄るが、見ると昨日描いたムシバ君の落書きが消えているではないか!?
「やっぱり」得意顔のムシバ君。
科学特捜隊が出動するが、怪獣はいびきをかいて寝てばかり。 攻撃しなければただ寝ているだけの怪獣、防衛隊も待機する中、夕方になり太陽が沈むと同時に怪獣も姿を消してしまった。
その夜、科学特捜隊パリ本部から日本支部に連絡が入った。 宇宙線に含まれるある種の新元素を含有する放射線と太陽光線が融合すると、二次元のものが三次元の物体に変動するというのだ。 「キャップ、そういえばタカシ君たちがあればムシバの描いた絵だと言ってました」とハヤタ。 あの怪獣は子供が描いた絵だったのか!?
みるみる実体化していく絵
その夜、子供たちは土管の前に集まっていた。
「ムシバ、おめでとう!」「みんなのおかげだよ」「でも寝てるだけじゃ泣けてくるよ」
みんなでもっとカッコよくしよう!
いろんな色を使って怪獣の絵を描きなおす子供たち。
その頃、科学特捜隊本部では、怪獣は攻撃しなければ何もしないため明日1日様子を見るとの結論に達した。
あくる朝、子供たちは遠足でもないのに早起きだった。
土管の前に集まった子供たちの前で、絵が脈打ち、生命が吹き込まれていく!!
待ち構えていた髭おやじだったが、目の前の巨大なガヴァドンを見て腰を抜かしてしまった!
持ち上げるとそのまま空へ
ガヴァドンのせいで街から人の姿は消え、交通も途絶え、ただ通り過ぎるのは風だけ。
科学特捜隊が考えた通り、攻撃しなければガヴァドンはただ寝ているだけだった。
その夜「怪獣ガヴァドンはただ寝ているだけで我が国の経済活動をめちゃめちゃに打ち壊す事が判明した。よって明日、多少の犠牲には目をつぶり、ガヴァドンと最後の決戦を挑む事とする」ムラマツキャップがそう宣言した。
翌日、ガヴァドンが河川敷に出現すると、待ち構えていた防衛隊が一斉攻撃を開始。
「やめろー!」河原で抗議する子供たち。
このままでは子供たちが危ない!!
ハヤタは無我夢中で川に入ったが足を取られ急流に流されてしまう。
するとフラッシュ・ビームが点火されウルトラマンが登場した!
ウルトラマンがガヴァドンを放り投げる度、悲鳴を上げる子供たち。 「ウルトラマン、帰れー! ガヴァドンを殺さないでー!」 ウルトラマンはガヴァドンを持ち上げると、そのまま空の彼方へ飛び去った。 「やめろー!」
ガヴァドンは星になった
その夜、悲しみに暮れる子供たち。 すると「毎年7月7日の七夕の日にガヴァドンに遭わせてやる」そんな声が聞こえ、夜空にガヴァドンの星座が浮かび上がった。 「七夕の夜、雨が降ったらどうなるんだよぉ」ムシバ君が叫ぶとガヴァドンの眼から涙のように流れ星がキラリ。。
子供たちは今日も元気に遊んでいる。 目の前ではたくさんの落書きを描く子供たち。 この沢山の落書きに、いつまた特殊放射線を含む宇宙線が当たらないとも限らない。 ムラマツの心は真っ暗になるのであった。
公園に巨大な怪獣が!?