基本データ
脚本
山田 正弘
監督
飯島 敏宏
技術監督
的場 徹
放送日
昭和41年7月31日
視聴率
33.6%
ナレーター
石坂 浩二
ロケ地
静岡県小田原城
静岡県須川発電所
神奈川県川崎火力発電所
登場怪獣
ネロンガ
キャスト
ムラマツ隊長
小林 昭二
ハヤタ隊員
黒部 進
アラシ隊員
石井 伊吉
イデ隊員
二瓶 正也
フジ・アキコ隊員
桜井 浩子
ホシノ・イサム少年
津沢 彰秀
城の案内人
林家 珍平
水力発電所員
渋谷 英男
伊和送電所員
加藤 茂雄
制作№
3
ストーリー
高台にそびえ立つ江戸時代の城。
その古井戸から不思議なうなり声が聞こえるという噂があり、科学特捜隊のフジとホシノ少年が見物がてら調査にやってきた。
「300年も昔のものです」古井戸に着くと城の案内人が教えてくれた。
言い伝えによると、かつて殿様が有事に備え抜け穴として作った井戸で、城から800m離れた岬の洞窟までつながっていたという。
「今じゃ途中に発電所なんか出来たりして、果たしてどこまで続いているかわからなくなりました」
「ようし、僕入ってみる」
そう言うとホシノ君は2人の制止も聞かず古井戸の中に入ってしまった。
真っ暗な古井戸を降りていくホシノ君。すると目の前に巨大な目玉がパックリと開いたのだった! うなり声のような音を聞き心配になったフジも井戸の中に入っていくと、地響きと共に辺りが揺れ始めた!
姿を現した怪獣
その頃、近くの水力発電所では巨大な足跡の出現とともに設備の破壊が次々に発生した。まるで巨大な何かに襲われたように。 洞窟の中でフジとホシノ君は合流し、やがて波の音が聞こえる岬の洞窟へ辿り着いた。
発電所の事故で怪獣を見たという情報もあり、科学特捜隊が出動。連絡が途絶えたフジとホシノ君も心配だ。
その頃2人は海岸で地元の警察に保護されていた。
「発電所は前から狙われてたんですよ。時々異常に出力が落ちる事があるんです。あの怪物が電気を吸っていたんです」
怪獣を目撃した発電所員はムラマツらにそう説明した。
現地のビーチ・ホテルで休んでいたフジとホシノ少年も怪獣の吠え声を聞いたという。 ムラマツたちが2人の話を聞いているとホテルが停電し、近くの伊和送電所で事故発生の連絡が入った。 送電所にかけつけたハヤタとアラシ。所員によると電圧が下がり殆どゼロになってしまったという。 「ガオー」突然吠え声とともに巨大な怪獣が姿を現した! アラシがスーパーガンを放つが、怪獣の角と触手から発せられた電撃を受け倒れてしまう。 怪獣は電気を吸い終わると再び透明化してしまった。
立ち向かうホシノ君
ホシノ君の情報によれば、あの城の古井戸には昔からネロンガが住んでいるという伝説があったという。 最近建設された水力発電所の地下ケーブルから電気を吸う事を覚え、巨大化したものだと推察された。
ネロンガが次に狙うのは第三火力発電所なのは間違いないだろう。 東京の電力の60%を供給している第三火力発電所が破壊されてしまうと社会の機能が完全に麻痺してしまう。 住民を避難させ、防衛隊の特別火器部隊に要請し万全の体制を整えた。
ウルトラマンはネロンガを持ち上げた
やがて姿を現したネロンガは、特別火器部隊の総攻撃をものともせず発電所の破壊を開始した。 するとホシノ君がスーパーガンを持ち出し、ネロンガに向かって走り出すではないか!? スーパーガンがネロンガの左目に命中するも、怒り狂うネロンガが迫るとホシノ君は転倒してしまった。 間一髪ハヤタが救助に入った。 「ウルトラマン、ネロンガをやっつけてくれよ…」もうろうとする意識の中、ホシノ君は呟いた。
次の瞬間、閃光とともに現れたウルトラマン!!
ウルトラマンとネロンガの肉弾戦が始まった。
ウルトラマンを支える太陽エネルギーは地球上では大量に消耗する。エネルギーが残り少なくなるとカラータイマーが点滅を開始する。
もしカラータイマーが消えてしまったら、ウルトラマンは2度と立ち上がれなくなるのだ。
ウルトラマンはネロンガの巨体を軽々持ち上げ地面に叩きつけた。
最後は必殺のスペシウム光線で決着。
火力発電所は守られたのであった。
「おかしいなぁ、あいつ」遠くから歩いてくるハヤタを見ながらイデが呟いた…
古井戸の巨大な目