基本データ
脚本
山田 正弘
監督
野長瀬 三摩地
技術監督
高野 宏一
放送日
昭和42年1月22日
視聴率
37.7%
ナレーター
浦野 光
ロケ地
東京都渋谷公会堂
愛知県東レ基礎研究所
東京都東宝スタジオ
登場怪獣
ダダ
キャスト
ムラマツ隊長
小林 昭二
ハヤタ隊員
黒部 進
アラシ隊員
石井 伊吉
イデ隊員
二瓶 正也
フジ・アキコ隊員
桜井 浩子
秋川技官
田原 久子
宇宙線研究所所員
鈴木 泰明
バスの運転手
中島 元
警官
米地 政英
制作№
28
ストーリー
奥多摩の日向峠でここ1週間バスの転落事故が続発した。 当局の必死の調査にも関わらずその発生の原因はまったくの不明。 警視庁は我が科学特捜隊に調査を依頼してきた。 事故は決まって正午に発生した。
東京から小河内に向かうこのバスは丁度正午に日向峠を通過する。 車内にはムラマツとイデが乗っていた。多くの乗客の中、隣には黒いスーツにサングラスを掛けた謎の女が同乗していた。 山道を走るバス、時計が12時を回ったその時、運転手の視界に異変が起こった。 慌てて急ブレーキを踏んだ次の瞬間、轟音と共にバスは崖から転落してしまった!!
崖の中腹に投げ出されたムラマツが意識を取り戻すと、傍には謎の女が倒れている。
「しっかりするんだ」ムラマツの声で女も起き上がり、2人は無事だった事がわかった。
眼下には炎上するバスが。乗客は無事なのか?
ムラマツは下まで降りて行ったが車内には乗客は乗っていなかった。
「何しているんです」不意に背後か警官が現れた。
バスの乗客は全員軽傷でもう病院へ収容されたという。
既に事故から1時間が経っていたのだった。
ムラマツが崖に戻ると女の姿は無かった。 辺りを見渡すと宇宙線研究所がある方角に向かう女の姿があった。 ムラマツが本部のフジに状況を説明した。 「怪しい者を尾行する」そう言った直後、ムラマツとの通信が途絶えてしまった。
本部ではキャップとの連絡が取れず、ハヤタが指揮を執る事に。 アラシとフジは現場へ急行しムラマツの捜索にあたった。
指示する上司
その頃、一人の男がイデの収容されている病院に助けを求めてきた。 彼は山頂にある宇宙線研究所員で焦燥しきっていた。 「占領された…ダダに…」 所員によると、1週間前、突如謎の宇宙生物ダダが出現し所員たちを次々に襲ったという。 その怪人は壁をすり抜ける能力を持っていたが、1人だけ特殊重金属の壁に覆われた貯蔵室に逃げる事が出来たという。 話し終えた所員は突然苦しみだし、そのまま姿を消してしまった!! 研究所のダダに物質転送されてしまったのだ!!
「とうとう捕まえたぞ。手間をかけたな」 研究所では怪人がモニターで上司と通信していた。 「ダダ271号。任務を忠実に遂行せよ」 「当研究所の所員4体の標本を採取しました」 「指示した標本は6体だ。我々の星では標本を急いでいる」 怪人のそばには標本化された所員たちが収容されている小さなカプセルがあった。空のカプセルはあと2つ。
そこには人間標本が!?
そんな中、ムラマツが追う謎の女が研究所にやってきた。 ダダ271号は今捕獲した所員に乗り移った。 「中央宇宙原子力研究所の秋川技官です。先週の報告資料がまだ届いていないので頂きに上がりました」 所員は研究所の電気系統に事故が発生して外部との電信電話は不能だと説明した。 「資料はすぐ持ってきます。お待ちください」そう言うと所員は無表情のまま別室に入り、コンピュータから情報を得る。“標本に適当”
所員の様子を不審に思いながら秋川が研究室で待っていると、テーブルに“SOS DADA”の文字が!? 危険を察知した秋川の前に所員が戻ってきた。「見たな!」そう言うと秋川に襲い掛かる所員。 そこに間一髪ムラマツが助けに入りスーパーガンを放つとダダが正体を現した。 ムラマツは本部に救援を要請した。
ミクロ化されたウルトラマン!?
ハヤタはウルトラマンに変身し研究所へ向かうと、巨大化したダダが待ち構えていた。 顔を変える変幻自在なダダだったが、ウルトラマンのスペシューム光線を顔面に受け、姿を消してしまった。
ウルトラマンの強さにたじろいだダダは標本回収を遂行するためムラマツと秋川を執拗に追った。
ダダに追い詰められたムラマツらを救出したウルトラマン、1度はダダのミクロ化光線を受けたウルトラマンだったが再び巨大化しダダを一蹴。逃亡を図るダダにスペシューム光線を発射!炎上するダダ。
アラシとフジが研究所に到着したが既にダダを倒した後であった。宇宙線研究所の危機は去ったのだった。
怪物に襲われた研究所