基本データ
脚本
山田 正弘
監督
満田 かずほ
技術監督
高野 宏一
放送日
昭和42年3月19日
視聴率
38.4%
ナレーター
浦野 光
ロケ地
東京都児童会館
神奈川県横浜ドリームランド
東京都駒沢公園
東京都東宝スタジオ
登場怪獣
ザラガス
キャスト
ムラマツ隊長
小林 昭二
ハヤタ隊員
黒部 進
アラシ隊員
石井 伊吉
イデ隊員
二瓶 正也
フジ・アキコ隊員
桜井 浩子
自衛隊司令官
青木 義郎
博士
森塚 敏
係員
小沢 直平
看護婦
河西 郁子
制作№
36
ストーリー
科学特捜隊ムラマツ、アラシ、フジの3人は新しく出来た児童会館を訪れた。
エレベータで5階に上がり、フロアの扉が開くとそこには陽光降り注ぐ広大な公園が広がっていた。
ドーム状の天井はまるで本物の空のようだ。
その時、突如空に閃光が走り、コンクリートの空に亀裂が入った!
「空が落ちてくるわ!」
崩れた裂け目から強烈な光が差し込んだ。
その光は6000万カンデラ、直接光を見たものは角膜をやられ失明した人が続出する事態となった。
東京上空に現れた謎の光を追って、科学特捜隊のパトロールが続けられた。 数日後、再びあの光が出現し、赤い煙の中から巨大な怪獣が姿を現した。 地上からアラシがスパイダー・ショットを放つが、怪獣の頭部から発せられた閃光を浴びて目を負傷してしまう。
光の正体はザラガスだった
「俺は怪獣を見るとムラムラと闘志が湧くんだよ」眼を負傷したアラシはイデとビートルで出撃。
ビートル2機によるウルトラ十文字作戦が開始された。
そしてミサイルは見事に命中、怪獣はそのまま倒れこんだ。
「やった!俺の狙いは正確だ」喜ぶアラシだったが、怪獣に異変が!?
口から赤い煙を吐き出し、自ら頭部や背中の甲羅を外した怪獣は再び立ち上がった。
見るとその背中と胸には無数の突起物が付いている。
増々狂暴化した怪獣は東京の街を破壊し始めた。
しかしムラマツから攻撃中止の命令が下されたのだった。
「今度のザラガスは今までの怪獣と違う。攻撃をするほど狂暴になっていくではないか」自衛隊司令官から攻撃中止を言い渡されるムラマツ。
本部に戻った隊員たち、イデが4年の歳月をかけて開発したQXガンも完成しているというのに攻撃できないとは…
特にアラシの憤りは収まらなかった。
「ザラガスは攻撃に対する耐性が非常に強い事が判った。1つの攻撃を加えると次の瞬間にはその攻撃に耐えられるように体質変化をしてしまうのだ」博士はそう説明した。 QXガンは一発で脳細胞を破壊するはずだとイデは主張したが、総合防衛委員会の決定に従うしかなかった。
ザラガスが出現し逃げ遅れた子供たちが児童会館に閉じ込められているとの通報が入った。 「全員出動、しかし子供を救う事が目的だ。ザラガスには手を出すな」ムラマツが厳しく注意する。
葛藤の末アラシは引き金を引いた
現場に到着すると、児童会館の傍らで陣取るザラガスを発見。
ハヤタとアラシが建物に入るとザラガスが動き出し建物に接近する。
子供たちを保護した2人が館外へ出ると、すく近くまでザラガスが迫ってきた!!
そしてハヤタと子供たちはザラガスが放つフラッシュにやられてしまった。
「キャップ、許してください!」キャップの命令が頭を過るものの、アラシは遂にQXガンの引き金を引いてしまった。
ザラガスが怯んだ隙に全員退却、しかし命令違反を犯したアラシはその場で科学特捜隊の資格であるバッチを剥奪されてしまった。
眼を負傷したハヤタと子供たちの病院を訪ねたアラシ。
「科特隊のおじさん、怪獣はもう科特隊がやっつけたんだろ、科特隊は強いもんね」
科特隊の資格を失ったアラシの胸に子供たちの声が突き刺さった。
1機のビートルが玉砕覚悟でザラガスに立ち向かっている。操縦しているのはアラシだ!
「アラシ、引き返せ。これ以上命令を犯すな!」
「アラシ隊員、あたなの行動は間違っている!」
「すぐ戻って! 無茶をやるのは弱い人がやる事よ!」
無線を聞いていたハヤタが看護師の制止を振り切り病院を飛び出した。
アラシを救ったウルトラマン
ウルトラマンが間一髪、アラシが乗るビートルを救出した。
ウルトラマンの手からビートルが飛び立つと、ザラガスとの死闘が始まった。
ザラガスの背中から発射されたフラッシュでウルトラマンは視力を失ってしまう。危うしウルトラマン。
カラータイマーが点滅する中、ビートルからアラシのQXガンがザラガスの頭に命中した。
その隙をつき、止めのスペシューム光線がさく裂!
遂にザラガスは力尽きた。
科特隊作戦室。
「科学特捜隊員はいかなる場合といえども命令を守り、命令に従って行動し、自分に与えられた責任を果たします」
謹慎処分を解かれ、涙を浮かべながら科特隊第4条を何度も何度も復唱するアラシだった。
ドームの天井が裂け閃光が…