基本データ
脚本
金城 哲夫
監督
円谷 一
技術監督
高野 宏一
放送日
昭和42年4月9日
視聴率
37.8%
ナレーター
浦野 光
ロケ地
愛知県東レ基礎研究所
登場怪獣
ゼットン
ゼットン星人
キャスト
ムラマツ隊長
小林 昭二
ハヤタ隊員
黒部 進
アラシ隊員
石井 伊吉
イデ隊員
二瓶 正也
フジ・アキコ隊員
桜井 浩子
岩本博士
平田 昭彦
制作№
39
ストーリー
大宇宙の彼方から空飛ぶ円盤群が地球を目指して飛んできた。
各国の人工衛星はいち早くその異変をキャッチして、地球上にSOSのを電波を発信した。
科学特捜隊パリ総合本部、ニューヨーク支部、ロンドン支部、モスクワ支部、そしてここ日本支部でも恐るべき事態に備えていた。
「円盤らしき飛行物体群の地球侵入はグリニッジ標準時間、零時24分と判明した。各国支部とも防衛体制を密にせよ。ただし、円盤群の飛来目的は未だ不明である。よってむやみに攻撃してはならない」
日本時間だと9時24分、あと40分しかない!?
「目標は地球の2大国だと思う」 岩本博士によると地球侵略が目的に間違いないという。 空飛ぶ円盤は1930年以来、偵察のため頻繁に地球に現れている。 「今度の場合はスケールから言って地球総攻撃、敵は40年間もそのチャンスを伺っていたんだ」
円盤は日本へ向かっているという通信が入った。 航空自衛隊が迎え撃つが、円盤のレーザー攻撃でみるみる撃墜されていく。
何者かに襲われた岩本博士
「円盤群は日本科特隊支部、及びウルトラマンを撃滅した後、各国を襲うものと思われる。日本支部の健闘を祈る」
パリ本部からの指令をフジが読み上げた。
「我々の敗北は地球全体の敗北につながる事になる。日本支部の生命を賭けて闘ってもらいたい!」
フジを作戦室に残し、ムラマツ、ハヤタ、アラシ、イデはついに出動した。
岩本博士は昨日完成した新兵器を渡し忘れた事に気づき、隊員たちの後を追った。しかし通路で何者かに襲われてしまった!?。
円盤群を発見したビートル3機はミサイルで迎撃を開始。 さすが百戦錬磨の科学特捜隊、次々と円盤を打ち落とすが、1機だけ取り逃がしてしまった。
一方、科特隊本部では指令室に入ってきた岩本博士が突如フジに襲い掛かった。
倒れこむフジ!
そして博士は指令室のコンソール機器を破壊し始めたのだった!
攻撃が宇宙怪獣には通じない!?
火災が発生している本部に帰還したアラシとイデは警報が鳴り響く中、指令室で倒れているフジを発見。
意識を取り戻したフジ。
「犯人は岩本博士よ」「何!?」
外へ避難する途中、アラシは岩本博士の姿を発見した。
そこへムラマツとハヤタが合流、走り去る博士を追いかけ、アラシがタックルで博士を捕らえた。
ゆっくりと起き上がったその姿は人間ではない!?
とっさにハヤタがマルス133を撃ち込むと「ゼットン、ゼットン…」断末魔を発しながら宇宙人は消えていった。
すると地響きと共に目の前の地面が盛り上がり、中から取り逃した円盤が現れた。
そして円盤から膨れ上がった球体が爆発すると巨大な宇宙怪獣が出現した!!
「ゼットン…」
不気味な機械音を発しながら宇宙怪獣は科特隊ビルに迫った。
宇宙怪獣が波状光線を放つ!
まだビル内にいると岩本博士から連絡を受け、ハヤタとアラシは博士救出に向かった。 しかし宇宙怪獣が行く手を阻む。ハヤタがフラッシュビームを点火した。
ウルトラマンと宇宙怪獣の闘いが始まった。
宇宙怪獣にはウルトラマンの攻撃が通じない!?
スペシューム光線を受け止めた宇宙怪獣が放った波状光線がウルトラマンの胸に命中した。
科学特捜隊が見守る中、生気を失い、崩れ落ちるように倒れこんだウルトラマン。
ウルトラマンが倒された!?
「アラシ君、これを持っていきなさい」
救出された岩本博士は完成したばかりの新兵器を渡した。
「試作品だからこれ一発しかない。仕損じるんじゃないぞ」
アラシの撃ったペンシル爆弾は宇宙怪獣に命中、怪獣は木っ端みじんに砕け散った。
「やった! 我々の勝利だ!」
ウルトラマン敗れる!!
その時、岩本博士は空からウルトラマンが飛来するのを確認した。 「ウルトラマンが二人?」「いや、光の国の使いだよ」 光の国の使者は赤い球体になり、倒れているウルトラマンはそこに吸い込まれていった。
「ウルトラマン、目を開け。私はM78星雲の宇宙警備隊員ゾフィー。私と一緒に光の国へ帰ろう」
赤い球体の中、ウルトラマンとそっくりの宇宙人がウルトラマンに話しかけた。
「ゾフィー、私ノ体ハ私ダケノモノデハナイ。私ガ帰ッタラ、一人ノ地球人ガ死ンデシマウノダ」
「お前はもう十分に地球のために尽くしたのだ。地球人は許してくれるだろう」
「ハヤタハ立派ナ人間ダ。犠牲ニハ出来ナイ。私ハ地球ニ残ル」
「地球の平和は人間の手で掴み取る事に価値があるのだ」
「ゾフィー、ソレナラバ私ノ命ヲハヤタニアゲテ地球ヲ去リタイ」
「お前は死んでもいいのか!?」
ゾフィーは、2つ持ってきた命の1つをハヤタに渡す事にした。
ゾフィーがフラッシュビームを点火すると、ウルトラマンとハヤタの身体が分離された!!
地上にはハヤタの姿が…
赤い球体の中、ゾフィーが…
赤い球体を見守る隊員たち。 「ウルトラマンは、2度と我々の前に姿を現す事はないんですか?」 「地球の平和は我々科学特捜隊の手で守り抜いていこう!」 力強いムラマツの言葉だった。
そこにハヤタがやってきた。
「キャップ、あれですよ。あの赤い球ですよ。僕が竜ヶ森で衝突して…、衝突して今までどうなってたのかな…」
赤い球体は空の彼方へと飛び去ってゆく。
「ウルトラマン、さようなら~」
ゾフィーとウルトラマンは宇宙の彼方、光の国へと飛び去って行った。
謎の円盤群